みなさんこんにちは、英語英会話コーチのワーグナーミトミです。今回は英語学習の最初から出てくる、それでいてなぜそこにそれがあるのか?をまったく説明されないテーマについてお伝えします。文法上から論理的に考察すると必要ない、なのになぜ{いつも」そこにあるのか?この不条理な謎に人類史上初のスペースと詳細さで迫ります。それではワーグナーミトミ劇場、開演です。
今日も英語学習するサトル君です。ワーグナーミトミワールドの日常風景です。
おや、何かあったようです。
I bought some oranges.
王は bought だけです。あとはザコばかり、王権停止の技必要なしの文です。
おおっと、サトル君の関心はザコの some にありました。そういえばこの some、 いつもこんなふうに複数形の物体の前についてきます。でも
oranges
と orange に s がついているので、この時点で C名詞の複数形としてはOKのはずです。なんでわざわざその前に、 some がネイティブの心に考えることなく浮かんでしまうのでしょうか?
orange は ネイティブの心ではC名詞です。そのため何もつかない
orange
がネイティブの心に浮かぶことはありません。
みかん
が自然と心に浮かぶ日本人とはまったく違う、日本人とは46億光年かけ離れた心の動きです。もともと日本語と英語はイスとシャチほど違う、違いすぎるほど違う言語です。
その中でも
数
に関することはいちばん違う点のひとつです。そのためここで大事なことは「日本語では~だから」と日本語スタートの思考をしないことです。
ネイティブの心では orange は C名詞
これを
あ、そーすか
で割り切り受け入れます。さらに
C名詞なので1個なら a がネイティブの心に浮かんでしまう。これは日本人には変えられない。おっと orange の場合は 発音がオーの母音スタートだから anだ。
ということを
あ、そーすか
で割り切り吸収して、英語力を増強していきましょう。
I bought orange.
これはネイティブの心に浮かびません。orange が C名詞のネイティブパターンになっていません。
I bought an orange.
こちらは orange が C名詞のネイティブパターンになっています。英語はネイティブの心に浮かぶパターンを知り、吸収していく学習です。数学、物理、化学らと違い日本人がよりわかりやすいように改良できません。英語そのものの改善に寄与できません。英語指導、英語教育を改善するしかありません。なので
そっか、しゃーない
で割り切り英語力をつけていきましょう。その英語力を自分の得意な分野に生かしてください。
さて some ですが
some は複数形の冠詞
と哀愁の英語コーチがいってます。
I bought oranges.
C名詞の orange にちゃんと複数形の記号 sがついています。これで文法上はOKです。
ところが
I bought an orange
の流れで an の代わりに some がネイティブの心に意識してないのに自然と浮かんでしまうのです。
I bought some oranges.
これがネイティブには自然なのですな。ネイティブにとって自然なのなら、それが英語の正解です。日本人が
oranges だけで C名詞複数形の条件は満たしている
と文法的主張をしてもしょうがないので、割り切り前進しましょう。英語学習はここが大事です。特に理系思考で理詰めで英語学習しがちな方は、英語のこの部分でイヤになります。そして得意な数学の問題集ばかりやり、英語の学習時間がどーんと減ります。数学の問題集で正解を出す快感がたまらないのです。そうして8時間の勉強時間のうち7時間を、数学の問題を解きまくることに使い出します。
問題は理系大学の試験会場は数学得意な人ばかり来ることです。当たり前ですが。自分が94点とっても、となりの人も93点くらいとってます。これは避けられません。結果、合否を決めるのは英語の点になるのです。自分の英語の点が53点で、となりの人に英語で78点とられたらもう勝てません。このよくある敗北ケースにならないでください。勝負は英語で決まります。自分がいちばん得意ではないもので、大事な勝負の勝敗が決まるの納得いかないでしょうが現状仕方ありません。
補足でもうひとつ。
some は U名詞の冠詞
water はネイティブの心では U名詞で浮かびます。a なんてネイティブの心に浮かびやしません。
そのため
Give me water.
がネイティブの心に浮かびます。ただその状況が
せっぱつまった
時にネイティブの心に浮かぶのです。そのためネイティブの心に浮かぶ回数が少なめです。
Give me some water.
それほどせっぱつまってはいない通常の状況では、ネイティブの心に
C名詞の a のように
some がネイティブの心に浮かんでしまいます。こちらのほうがネイティブの心に浮かぶ回数が多いです。
Give me water.
Give me some water.
英語はボクシングのように判定決着のある競技です。この両者の場合、ネイティブの心に浮かぶ回数が多い
Give me some water.
が判定勝ちしてしまいます。文法上正しいのでKO負けしていませんが、判定負けです。負けは負けです。得点になりません。
1プラス3は必ず4です。4になる回数が多いから4の判定勝ちではありません。数学に判定勝ちはないです。ところが英語には判定勝ちがあることを心にとめて、英語学習してください。
それでは今回はこれにて。
英語の検索はワーグナーミトミで。